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天は赤い河のほとり:キャラクターと声のキャスト・実在モデル

『天は赤い河のほとり』では、現代日本の少女・鈴木夕梨が紀元前14世紀のヒッタイト帝国へ呼び寄せられ、皇位継承争いと周辺諸国との戦争に巻き込まれます。

主人公のユーリや皇妃ナキアは作品独自の人物ですがカイル・ムルシリ、ザナンザ・ハットゥシリ、マッティワザ、キックリなど実在する人物も登場します。

この記事では、主要キャラクターの立場や関係、担当声優に加え、ムルシリ2世やザナンザ王子など歴史上のモデルがいる人物について紹介します。

この記事で分かること

  • アニメ『天は赤い河のほとり』の主要人物と担当声優
  • ユーリやカイル、ナキアなどの関係と役割
  • 実在の人物をモデルにしたキャラクター
  • ヒッタイトやミタンニの歴史を取り入れた設定
目次

アニメ『天は赤い河のほとり』とは

現代日本で暮らす中学生の鈴木夕梨は、ボーイフレンドの氷室聡と会っていたとき、水たまりから現れた手に捕まりました。

夕梨が水の中から引き上げられた場所は、紀元前14世紀のヒッタイト帝国でした。

夕梨を古代へ呼び寄せた人物はヒッタイト皇帝の妃ナキアです。ナキアは自分の息子を皇帝にするためほかの皇子たちを排除しようとしていました。皇子たちに呪いをかけるため、異なる時代から来た夕梨の血を必要とします。

夕梨はナキアの兵に追われますが、ヒッタイト帝国の皇子カイル・ムルシリに救われました。カイルは夕梨を自分の側室として王宮に迎えナキアが簡単に手を出せない立場を与えます。

やがて夕梨は戦争や疫病に苦しむ人々を助けるようになります。民衆や兵士は危険な場所でも人々を見捨てない夕梨を戦いの女神イシュタルと呼ぶようになるのでした。

 

天は赤い河のほとり:登場人物モデル一覧

天は赤い河のほとりに登場する人物の一覧と史実のモデルがいるかいないかを紹介します。

登場人物 実在モデル 歴史上の人物・背景
ユーリ・鈴木夕梨 いない 直接はいないが、ムルシリ2世に妃は存在
カイル・ムルシリ いる ヒッタイト皇帝ムルシリ2世
ナキア いない ヒッタイト王妃の称号タワナアンナや外国出身の王妃はいた。
ウルヒ・シャルマ いない
ザナンザ・ハットゥシリ いる シュッピルリウマ1世の息子ザナンザ王子
シュッピルリウマ1世 いる ヒッタイト帝国を拡大した実在の皇帝
イル・バーニ いない 王宮書記官という役職は実在
キックリ いる ミタンニ出身の馬の専門家。のちにキックリ文書を残します
マッティワザ いる ミタンニ王族マッティワザ
カッシュ いない
ルサファ いない
ミッタンナムワ 実在人物の可能性あり ヒッタイト史料には似た名前の高官や将軍が登場します
ハディ いない
リュイ いない
シャラ いない
ジュダ いない ヒッタイト王家には複数の皇子がいました
アルヌワンダ いる ヒッタイト皇帝アルヌワンダ2世
ウルスラ いない
ラムセス いる エジプト王ラムセス2世
ネフェルティティ いる エジプト王妃ネフェルティティ
アンケセナーメン いる ツタンカーメン王の王妃アンケセナーメン

『天は赤い河のほとり』主要人物・キャスト

ユーリ・鈴木夕梨

声優:橘美來

現代日本から紀元前14世紀のヒッタイト帝国へ呼び寄せられた少女。

ユーリは水を操るナキアの術によって古代へ連れ去られました。ナキアは皇子たちを呪うため、異なる時代から来たユーリの血を求めています。

ナキアの兵から逃げる途中、ユーリはヒッタイト帝国の皇子カイルと出会いました。カイルはユーリを側室として保護し、自分の宮殿で暮らせるようにします。

ユーリは日本へ帰る方法を探しますが、ヒッタイトで暮らす人々の苦しみを目にすると、見過ごすことができません。

ユーリには古代の戦争や宮廷政治についての知識がありません。それでも、現代で身につけた衛生知識や応急処置を使い、病人や負傷者を助けます。

身分に関係なく人々を助けるユーリの姿を見て、兵士や民衆は彼女を信頼するようになりました。やがてユーリは、戦いの女神イシュタルと呼ばれるようになります。

モデル ?

ユーリは架空の人物ですが。ムルシリ2世には妃、王子達の母になる人物ガッシュルウィがいました。またのちの時代にはイシュタルと強く結びつき外交面で活躍した王妃プドゥヘパもいます。複数の王妃のイメージを合わせたような人物です。

ユーリ イシュタル は実在する?モデルになった王妃の史実

カイル・ムルシリ

声優:加藤渉

ヒッタイト皇帝シュッピルリウマ1世の皇子、皇位継承の有力候補です。

カイルはナキアの兵に追われていたユーリを助け、自分の側室として王宮に迎えます。側室の立場を与えたのは皇族である自分の保護下に置いてナキアから守るためでした。

カイルは神官の地位を持ち、軍を率いる皇子。政治や外交にも詳しい人物です。皇帝になってヒッタイトを治めることを目指しており、征服した土地を武力だけで従わせるのではなく、現地の事情を考えながら治めようとします。

カイルはユーリを守るうちに、彼女を愛するようになりました。でも、ユーリは現代日本へ帰ることを望んでいます。

カイルはユーリを自分のそばに残したいと思いますが、彼女の望みを無視して引き留めることもできません。

モデル

ヒッタイト皇帝ムルシリ2世。

ムルシリ2世はシュッピルリウマ1世の息子、兄アルヌワンダ2世の死後に皇帝になりました。

即位したころのムルシリ2世はまだ若く周辺国から経験の少ない皇帝と見られていました。でも、西方のアルザワ諸国や北方のカシュカ族と戦い父が広げたヒッタイト帝国を維持しました。

ヒッタイト国内で疫病が長く続いたときには、父シュッピルリウマ1世が神々との約束を破ったことが原因ではないかと考え、神々へ許しを求める祈りも残しました。

作品のカイルにも、軍事と政治に優れた皇子というムルシリ2世の経歴が参考にされています。ユーリという妃の存在やナキアとの争いは作品独自の話です。

詳しくはこちらをご覧ください。
カイルのモデルはムルシリ2世、史実との共通点と違い

ヒッタイト王家

ナキア

声優:内田彩

ヒッタイト皇帝シュッピルリウマ1世の妃。自分の息子を次の皇帝にしようとします。

ナキアはバビロニア王家からヒッタイトへ嫁ぎ正妃としてタワナアンナの地位に就いています。水を使った術を操る神官でもあり、時代を越えてユーリをヒッタイトへ呼び寄せました。

ナキアの目的はユーリの血を使って有力な皇子たちを呪い自分の息子が皇帝になる道を開くことです。

ユーリがカイルに助けられるとナキアは兵や神官を動かしてユーリを捕らえようとします。カイルがユーリを側室として王宮に迎えたあとも、ナキアは別の方法で二人を追い詰めます。

モデル:シュッピルリウマ1世の妃

シュッピルリウマ1世には妃はいましたが、ナキアという名の妃はいません。ただしタワナアンナはヒッタイト王妃が実際に用いた称号です。ナキアに近いのはマルニガルという妃です。

天は赤い河のほとり:ナキアは実在?モデルのマルニガルの生涯

ザナンザ・ハットゥシリ

声優:千葉翔也

ヒッタイト帝国の第四皇子、カイルの異母弟。

ザナンザは剣の腕に優れ、王族として地方の統治も任されています。カネシュの知事を務めながらカイルの皇位継承を支えます。

カイルにとってザナンザは王族の中で信頼できる弟です。ザナンザもカイルを兄として慕い、ナキアとの争いではカイルの味方になります。

ユーリに対しても親しく接し、違う時代から来た彼女を王宮の争いに利用しようとはしません。

モデル:ザナンザ・ハットゥシリ

ヒッタイト皇帝シュッピルリウマ1世の息子。エジプト王の死後、夫を失ったエジプト王妃から結婚を求められ、エジプトへ向かいます。

ザナンザはエジプトへ到着する前に命を落としました。詳しい経緯はわかりませんが、ヒッタイト側はエジプト側がザナンザを殺したと考えました。

シュッピルリウマ1世

ヒッタイト帝国の皇帝。カイルやザナンザたちの父。

シュッピルリウマ1世は周辺国へ軍を送りヒッタイト帝国の支配地域を広げました。王宮では複数の皇子が皇位継承の候補となり、ナキアは自分の息子を即位させるために動きます。

歴史上のシュッピルリウマ1世も、紀元前14世紀にヒッタイト帝国を大国へ発展させた皇帝です。

シュッピルリウマ1世は東方のミタンニ王国へ進出し、シリア北部の都市や小国をヒッタイトの支配下に置きました。

征服した土地には自分の息子を王として置く場合もあれば、現地の王を残してヒッタイトに従わせる場合もありました。

作品では実在した皇帝として登場しますが、ナキアとの夫婦関係や王宮内の出来事には創作が含まれます。

カイルの側近

イル・バーニ

声優:前野智昭

カイルの乳兄弟で、王宮書記官を務める側近です。

乳兄弟とは、同じ乳母の母乳で育てられた者同士を指します。血のつながった兄弟ではありませんが、カイルとイル・バーニは幼いころから一緒に育ちました。

イル・バーニはカイルが皇帝になるために必要な情報を集め、宮廷内の動きや周辺国との関係について助言します。

カイルが感情に従って行動しそうな場面では、皇子としてどのような判断が必要なのかを伝えます。カイルに反対することがあっても、主君を裏切ろうとしているわけではありません。

ユーリがヒッタイトで人々の信頼を得ると、イル・バーニは彼女がカイルの皇位継承にも大きな影響を与える人物だと考えるようになります。

モデル:なし

イル・バーニという王宮書記官は実在しません。ムルシリ2世に乳兄弟がいて仕えていたという記録もありません。

王宮書記官という仕事はヒッタイトの政治に欠かせないものでした。書記官は外交文書、条約、宗教儀式、遠征記録などを粘土板へ書き残します。

イル・バーニの設定にはヒッタイト王宮で実際に働いていた書記官の様子が取り入れられています。

キックリ

声優:大野智敬

幼いころからカイルに仕えている忠臣です。

キックリはカイルの命令を受け、馬や戦車に関わる仕事を担当します。ユーリの護衛や情報集めにも加わり、カイルの身近な部下として行動します。

モデル:キックリ

キックリはミタンニ出身の馬の専門家。

ヒッタイトの都ハットゥシャから発見された粘土板には戦車を引く馬を訓練する方法が書かれています。キックリは文書の冒頭で自分をミタンニの馬の専門家と名乗りました。

キックリはのちに戦車を引く馬の育成法と訓練法を粘土板へ書き残します。この文書が現在「キックリ文書」と呼ばれているものです。

カッシュ

声優:石谷春貴

カイル軍の戦車隊長です。

カッシュは馬に引かせた戦車部隊を率い、カイルの遠征や戦闘に加わります。

古代オリエントの戦場では、戦車が重要な役割を担いました。戦車には御者と戦士が乗り、弓や槍を使って敵軍を攻撃します。

カッシュはキックリが育てた馬や、整備された戦車を実際の戦場で使用する側の人物です。

ルサファ

声優:榎木淳弥

カイル軍の弓兵隊長です。

弓兵部隊を率い、遠くから敵を攻撃して歩兵や戦車部隊を助けます。

ルサファはカイルの命令に従って戦いますが、ユーリの護衛や救出に関わることもあります。戦場での経験が多く、部下を率いる指揮官としてカイルを支えます。

ミッタンナムワ

声優:神尾晋一郎

カイル軍の歩兵隊長です。

槍や盾を持つ歩兵を率い、城や陣地の防衛、敵軍との接近戦を担当します。

戦車隊長のカッシュ、弓兵隊長のルサファとともに、カイル軍の中心となる人物です。

ハッティ族の女性たち

ハディ

声優:青木志貴

ハッティ族の女性で、武器を使った戦いを得意とします。

ハディは双子の妹リュイや、仲間のシャラとともに行動します。

当初はユーリの素性を知らず、王族に保護されている女性として警戒します。でも、ユーリが自分の身を守るだけでなく、周囲の人々を助けようとする姿を見て、彼女を信頼するようになりました。

ハディはユーリの仲間となり、王宮の外で彼女を支えます。

リュイ

声優:川井田夏海

ハディの双子の妹です。

姉のハディやシャラとともに行動し、ユーリを助けます。

王族や軍人の命令だけに従う人物ではなく、自分たちを守ってくれたユーリの行動を見て、彼女に協力することを決めます。

シャラ

声優:松岡美里

ハディ、リュイと行動をともにするハッティ族の女性です。

三人は王宮の皇位継承争いとは離れた場所で暮らしていましたが、ユーリとの出会いによってカイルやナキアの争いに関わるようになります。

ハディ、リュイ、シャラは作品独自の人物です。

ハッティという名称は、古代アナトリアに暮らしていたハッティ人に由来します。ヒッタイト人はハッティ人が暮らしていた土地へ進出し、その地域をハッティと呼びました。

ナキアの側近

ウルヒ

声優:遊佐浩二

ナキア皇妃に仕える神官です。

ウルヒはナキアの命令を受け、ユーリやカイルを追い詰めます。兵や部下を動かし、ナキアが王宮内で考えた計画を実行します。

顔の一部を布で隠しており、自分の感情を周囲へ見せません。

ウルヒがナキアに従う理由には、過去の出来事が関係しています。ナキアとの関係は、皇妃と神官という立場だけでは説明できないものになっています。

ナキアが感情的になったときも、ウルヒは彼女の望みを実現するために必要な手段を考えます。そのため、ユーリにとってはナキア本人と同じほど警戒しなければいけない相手です。

モデル:なし

ウルヒは架空の人物。

ただしヒッタイトでは皇帝や王妃が宗教儀式を行い、神官や神殿も政治と深く関わっていました。ナキアとウルヒが宗教的な力を利用して王宮内で権力を得ようとする設定には王家と宗教が近かった当時の様子が取り入れられています。

ミタンニ王国

マッティワザ・黒太子

声優:鳥海浩輔

ミタンニ王国の王子です。

戦車を使った戦いに優れ、敵に対して容赦のない攻撃を行うため黒太子と呼ばれています。

ミタンニ王国はヒッタイト帝国の東南に位置し北メソポタミアからシリア北部に勢力を持っていました。ヒッタイトとミタンニはシリア方面の都市や交易路をめぐって対立します。

マッティワザはカイルやユーリの敵として登場しますが、物語が進むとミタンニ王家の争いにも巻き込まれます。

モデル:マッティワザ

実在したミタンニ王族です。シャッティワザともいいます。

歴史上のマッティワザはミタンニ王トゥシュラッタの息子でした。父の死後に国内で争いが起きると、国外へ逃れてヒッタイト皇帝シュッピルリウマ1世を頼ります。

シュッピルリウマ1世はマッティワザを支援し、自分の娘と結婚させました。マッティワザはヒッタイト軍の助けを受けてミタンニ王となりますが、その後のミタンニはヒッタイトに従う立場となりました。

黒太子という呼び名は作品独自の設定です。

その他

氷室聡

声優:七海ひろき

ユーリが現代日本で交際していた少年です。

ユーリは氷室とのデート中、水たまりから現れた手に捕まり、ヒッタイト帝国へ連れ去られました。

氷室は、ユーリが古代へ来る前に暮らしていた日常を表す人物です。ユーリが日本へ帰ろうと考えるときには、家族や友人とともに氷室の存在を思い出します。

古代でカイルにひかれるようになったあとも、ユーリは氷室との約束や日本での生活を簡単には捨てられません。

アニメでは、氷室役の七海ひろきさんがナレーションも担当しています。

 

 

まとめ

『天は赤い河のほとり』は、現代日本から来たユーリと、ヒッタイト皇子カイルの恋愛を中心に描く物語です。

ユーリ、ナキア、イル・バーニ、ウルヒたちは作品独自の人物です。

カイルのモデルとなったムルシリ2世、ザナンザ・ハットゥシリ、シュッピルリウマ1世、マッティワザ、キックリは、歴史上に名前を残した人物です。

ザナンザがエジプト王妃との結婚のために派遣された事件や、マッティワザがシュッピルリウマ1世の支援を受けた出来事も、物語に取り入れられています。

キックリは作品内でも、のちに馬の訓練法を書き残す人物として扱われます。ただし、幼いころからカイルに仕える忠臣という関係には、作品独自の設定が加えられています。

登場人物のモデルを知ると、カイルたちの皇位争いや周辺国との戦争が、どのような歴史をもとにしているのかがわかります。

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