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天は赤い河のほとり:ナキアは実在?モデルのマルニガルの生涯

『天は赤い河のほとり』のナキアは、現代日本にいた鈴木夕梨を古代ヒッタイトへ召喚した人物です。

バビロニア王家からヒッタイトへ嫁ぎ、皇帝シュッピルリウマ1世の第3皇妃となりました。夫の死後も皇太后として国政に関わり、自分の息子ジュダを皇帝にするため、カイルやユーリを排除しようとします。

ナキア自身は架空の人物ですが、バビロニア王家の出身やタワナンナの称号、若い王との対立などから、実在した王妃マルニガルがモデルになった可能性があります。

この記事では、ナキアとマルニガルの共通点や違いを紹介します。

この記事で分かること

  • ナキアが実在した人物なのか?
  • モデル候補とされるマルニガルの経歴
  • ナキアとマルニガルに共通する点
  • 水の魔術やジュダなど作品独自の設定
目次

ナキアは実在した人物?

ナキアは架空の人物ですが、ゼロから作られたわけではなく、キャラ設定の参考にしたと思われる人物がいます。

モデル候補と考えられるのは、シュッピルリウマ1世の妃マルニガルです。

ナキアとマルニガルには、バビロニア王家の出身、シュッピルリウマ1世との結婚、タワナンナの称号、ムルシリ2世との対立、最後に地位を失うという共通点があります。

これだけ経歴が重なるのでナキアのモデルはマルニガルだった可能性が高いといえるでしょう。

なお、タワナンナは個人名ではなくヒッタイト王家の最高位の女性が用いた称号です。この記事では人物名をマルニガル、称号をタワナンナとします。

『天は赤い河のほとり』のナキアとは

ナキアのプロフィール

  • 名前:ナキア

  • 出身:バビロニア王家

  • 夫:シュッピルリウマ1世

  • 立場:第3皇妃、のち皇太后

  • 称号:タワナンナ

  • 宗教上の立場:太陽女神の大神官

  • 息子:ジュダ・ハスパスルピ

  • 側近:ウルヒ・シャルマ

  • 声優:内田彩

  • 最後:地位を奪われ、カルケミシュへ送られる

ナキアの家族

  • 夫:シュッピルリウマ1世

  • 息子:ジュダ・ハスパスルピ

  • 兄:クリガニス2世

  • 弟:トゥルグニラリ

  • 妹:ナディア

  • 姪:イシン・サウラ

ナキアは、バビロニア王家からヒッタイトへ嫁いだ皇妃です。

作品では、弱体化したバビロニアをミタンニから守るため、ヒッタイトとの同盟を目的に結婚したとされています。異国から嫁いだナキアは、太陽女神の大神官となり、王宮内で高い地位を得ました。

クリガニス2世は実在したバビロニアの王ですが、マルニガルの兄弟だったかは不明です。その他の親族は作品のために作られたオリジナルのキャラです。

ナキアがユーリを召喚した理由

ナキアは息子のジュダを次の皇帝にしようと考えていました。

ところがジュダより皇位継承順位の高い皇子が何人もいます。そこでナキアは皇子たちを呪いで排除しようとし、その儀式に必要な生贄として鈴木夕梨を現代日本から呼び寄せました。

ユーリはカイルに救われ、その後はヒッタイトの人々から信頼を得ていきます。ナキアにとってユーリは皇位継承の計画を妨げる存在になったのです。

ナキアの水の魔術

ナキアは水を使う魔術を得意としています。

人を操る黒い水、感情に働きかけるバラ色の水、毒として使う白い水などを使い、ユーリやカイルを苦しめました。

水を使う魔術は作品独自の設定です。でもナキアが大神官として宗教儀礼に関わるのはヒッタイト王家の制度からみるとおかしくはありません。ヒッタイトの王族も宗教的な儀式をしていたのです。

息子ジュダとの関係

ナキアはジュダを皇帝にするため、ほかの皇子を排除しようとしていますが、ジュダ本人は母の行動を望んでいません。ユーリやカイルと関わるうちにジュダの気持ちは母から離れていきます。

ナキアは息子のために行動しているつもりでしたが、その行動はジュダを追い詰めることにもなりました。

史実のマルニガルには息子がいたのかは不明です。ジュダは架空の設定で、モデルになる人も見当たりません。

ナキアのモデル候補・マルニガル

マルニガルのプロフィール

  • 名前:マルニガル

  • 出身:バビロニア王家

  • 夫:シュッピルリウマ1世

  • 称号:タワナンナ

  • 継子:アルヌワンダ2世、ムルシリ2世

  • 最後:地位を失い、宮廷から追放される

マルニガルの家族

  • 夫:シュッピルリウマ1世

  • 父:不明

  • 母:不明

  • 子:詳しいことは不明

  • 継子:アルヌワンダ2世

  • 継子:ムルシリ2世

マルニガルは、バビロニア王家の出身と考えられている女性です。

ヒッタイト王シュッピルリウマ1世と結婚し、王家の最高位の女性が用いるタワナンナの称号を受けました。王家同士の外交関係を背景にした婚姻だった可能性があります。

父母や実子については、詳しいことはわかっていません。

夫の死後もタワナンナを務める

タワナンナの地位は夫である王が亡くなっても、すぐに次の王妃へ移るとは限りません。

シュッピルリウマ1世の死後は王位はアルヌワンダ2世へ移り、その後は弟のムルシリ2世が継ぎました。でもマルニガルはこの間もタワナンナとして宮廷に残りました。

タワナンナは祭礼や宗教儀礼にも関わる立場です。若いムルシリ2世が即位しても、父の妃であるマルニガルは王宮内に一定の権限を持っていたのでしょう。

ムルシリ2世との対立

ムルシリ2世の即位9年目。妃のガシュシュラウィヤが亡くなると、ムルシリ2世はマルニガルを神々に訴えました。

ムルシリ2世はマルニガルが呪いによって妻を死なせたと主張しています。さらに王家の財産を勝手に使い、王宮の品々を他者に与えたことも罪として挙げました。

ムルシリ2世とマルニガルの間には王妃の死だけでなく、王宮内の権限や財産をめぐって問題があったようです。

マルニガルの罪は本当?

現在知られている文書は主にムルシリ2世の立場から書かれています。

マルニガルが本当に呪ったのか?彼女の言い分はどうだったのかはわかりません。

そのため、ムルシリ2世がマルニガルを訴えたことは確認できますが、マルニガルが本当にガシュシュラウィヤを死なせたとはいいきれません。

廃位後も処刑されなかった

裁判の結果、マルニガルは有罪とされタワナンナの地位を失いました。その後、宮廷から追放されます。

ムルシリ2世は、マルニガルを処刑してもよいという神託を得たと主張しました。それでも実際には命を奪わずに廃位と追放にとどめています。

マルニガルが長く宗教儀礼に関わっていたこと、父・シュッピルリウマ1世の妃だったことが、処分に影響した可能性もあります。

ナキアとマルニガルの共通点

ナキアとマルニガルには、次のような共通点があります。

比較項目 ナキア マルニガル
出身 バビロニア王家 バビロニア王家
シュッピルリウマ1世 シュッピルリウマ1世
称号 タワナンナ タワナンナ
夫の死後 皇太后として国政に関わる タワナンナとして宮廷に残る
若い王との関係 カイルと敵対する ムルシリ2世と対立する
王妃の死 魔術や毒で女性を排除する ガシュシュラウィヤを呪ったと訴えられる
最後 地位を奪われ、カルケミシュへ送られる 地位を奪われ、宮廷から追放される

出身地から最後の処分まで、多くの共通点があります。

作品ではカイル(ムルシリ2世)とナキアがナキアと対立しました。史実に残る若い王と父王の妃の争いが、物語の対立関係へ取り入れられたのでしょう。

作品で加えられた設定

ナキアという名前

ナキアという名前は作品独自のものです。

シュッピルリウマ1世の妻でタワナンナだったのはマルニガルとされています。でも、マルニガルの名前には読み方や表記には異説もあり、違う名前だった可能性もあります。

ヒンティを暗殺した話

作品ではナキアが先の皇妃ヒンティを死なせて皇妃の座を得ました。

史実では先代の妃ヒンティが王宮からいなくなった詳しい事情はわかっていません。マルニガルがヒンティを殺害したと伝える確かな史料もありません。

ジュダの即位計画

ナキアは息子ジュダを皇帝にするために皇子たちを排除しようとしました。

マルニガルにジュダにあたる王子がいたことは確認できません。息子を即位させようとする計画は物語のために作られた設定です。

水を使う魔術

異世界から人を召喚したり、黒い水、バラ色の水、白い水を使った魔術はもちろん作品独自のものです。

史実でもマルニガルは神官の地位にあり宗教的な権威をもっていたようです。呪詛を行ったとムルシリ2世から訴えられました。

ナキアの親族

クリガニス2世、トゥルグニラリ、ナディア、イシン・サウラは、作品の展開に合わせて作られた人物関係です。

史実のマルニガルの兄弟については詳しいことがわかっていません。

まとめ

『天は赤い河のほとり』のナキアは、実在した王妃マルニガルをもとに作られたと考えられます。

史実のマルニガルはシュッピルリウマ1世の妃となり、タワナンナの称号を受けました。夫の死後も宮廷に残りましたが、ムルシリ2世から王妃ガシュシュラウィヤの死や王家の財産の扱いについて訴えられ、地位を失っています。

ただし、ガシュシュラウィヤの死にマルニガルが関わったのかはわかりません。残っている文書はムルシリ2世側の主張が中心です。

作品では、マルニガルの経歴に、水の魔術やジュダの即位計画が加えられました。史実の王宮で起きた対立を、ユーリとカイルを巻き込む物語へ広げたのでしょう。

ナキアの言動は作品の中では強烈ですが、モデルとなった女性の経歴を知ると、タワナンナという地位が王宮でどのような意味を持っていたのかも見えてきますね。

FAQ

ナキアは実在した人物ですか?

ナキアという名前の皇妃は確認されていません。人物設定のモデル候補はシュッピルリウマ1世の妃マルニガルです。

タワナンナは人名ですか?

タワナンナは、ヒッタイト王家の最高位の女性が用いた称号です。複数の女性がこの称号を受けました。

ジュダは実在しましたか?

ジュダは架空の人物です。マルニガルに子がいたかどうかも不明です。

マルニガルは王妃を殺したのですか?

ムルシリ2世はマルニガルが呪いによって妻ガシュシュラウィヤを死なせたと訴えました。でもムルシリ2世の主張を記した文書しか手がかりがなく、本当にマルニガル自身が呪ったのかは不明です。

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